ツールは魔法の杖ではない

仕事の合間に、某OSの専門誌の最新号を読んでいて思ったこと。毎号、「ユーザー事例」として、そのOS上で動くツールの活用事例が紹介されていて、ちょっと前に、あるツールの紹介で掲載されていた会社の方が、別のツールの紹介で再登場。この方たち前にも見たなーとか思いながら、ふと考えた。
そのように、「たびたび事例になる」というのがどういうことかというと、さまざまなツールを使いこなして、自社の業務をうまく回すことに成功している、ということ。企業によっていろいろ事情があるから、自社の事情に合わせて作りこめば、工数がかかっても一番使いやすいんだろうけど、そうしない。工数をかけずに、必要なことを実現できているということ。
カスタマイズなしでは難しいだろうけど、そのツールの機能が目的に合致しているか、とか、どんな不都合があって、何をどうすれば解決できるのか、とかいうことを、徹底的に検証し、隅々まで理解した上で、必要ならばカスタマイズのための投資をして、というようなことをしているのだと推測する。もちろん、目的が明確にできているからこそ、ゴールに向かって正しく進むことができる。だから、いろいろなツールを導入して、見事に使いこなすことができるんだろう。
よくよく考えれば、当たり前のことだけど、当たり前のはずのことができていないというのも世の常で。
こんな便利なツールがありますよ、という情報は世の中にあふれているけれど、ただ情報に流されて使い始めても、何故それを使うのか、目的がはっきりしていなければ、せっかくのツールも結局使いこなせなくて、無用の長物と化してしまうってことなんだろうな。

■今日聴いた1枚

Lily on the beach/Tangerine Dream
「Twenty-Nine Palms」「Long Island Sunset」あたり、かなりリゾート気分が味わえる。ただ、このアルバム、ジャケットが残念過ぎる。